デブサミ 【17-B-4】チケット管理システム大決戦 JIRA vs Redmine vs Trac 〜ユーザーが語る、なぜ私はこのツールを使うのか
鈴木雄介 氏 / 小川明彦 氏 / 吉羽龍太郎 氏 / 大澤俊介 氏
パネルセッションです。チケット管理システムに関する質問に回答する形で進行していました。
まとめ
チケット管理システムはツールである。必要に応じて最適なものを選ぶことが大切。
チケット管理システムをすべて比較できるひとは少ない。色々調べて、聞いて、使ってみると良い。
開発の規模が大きくなると導入効果も上がる。
- 前提として導入するだけじゃなくて、ちゃんとみんなで使うこと、日々改善すること。
- コミュニケーションにかかるコストを節約できる。
- 頻繁な変更への対応、メンバ間、顧客との課題共有がしやすい。
資料が公開されています。あわせてどうぞ。
スピーカー紹介
Atlassian(アトラシアン) 大澤さん @Sean_SF
- 製品をアジャイル開発している会社。JIRA使用歴2年
- チケット管理システムを使うことが普通だった
チケット管理システムはたくさんあるが、何が違うのか?
詳しいひとに聞いてみよう。 #itsjp
鈴木雄介:グロースエクスパートナーズ株式会社
ソフトウェアアーキテクトが知るべき97のことの著者
- 作者: 鈴木雄介,Richard Monson-Haefel,長尾高弘
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2009/10/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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小川明彦:業務系Webシステム開発に従事
- 作者: 小川明彦,阪井誠
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2010/10/13
- メディア: 大型本
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なぜチケット管理システムを使うのか
プロジェクト全体状況の把握とプライオリティ付け
10個のプロジェクトが同時に進行、1つずつの管理が難しくなった。Excelどこ?なにがあるの?
メールでみるとプライオリティ付けができない。2週間前のメールとかが最近のメールで上書きされてしまう。
コストの削減
人数が増えるとコミュニケーションコストが大きくなる。チケットを介してやりとりすることで、見えないコストが減る。
(=無駄なところにとられるコスト。エクセルのメンテナンスや各資料の不整合)
頻繁な変更への対応
開発途中で要件がかわるのがほとんど。だれがなにしているのかが「ガントチャートでしか見えない」状態での仕様変更は、タスク依存関係がちゃんと見えなくなる。
突発的な仕様変更などで計画立て直しでリーダーさんの負荷が高い
情報の共有、蓄積
一人で複数の案件を担当していたら、メンバーが替わったときに引き継げない。メールの内容をみつけることができず、ナレッジがたまらない。
DTSやITSがあれば、すぐ見つけられる。スキルの追跡が可能=ナレッジ蓄積しやすい。
なぜそのツールを使っているのか?
Trac
- 導入が簡単。インストーラが用意されており、10分とかからず、環境構築が可能
- プラグインによる拡張が容易であること数百のプラグイン、マクロが提供されている
- プロジェクトの特性にあわせてカスタマイズ可能
- レポートを自由に定義できる(エクセルを作ってくれる。報告書など簡単)
- 日本におけるコミュニティ活動や情報量が豊富(Shibuya.trac)
コミュニケーション
アジャイルはF2Fとよく言う。隣にいるのになんでチケットを切る必要があるのか、共有して残したいものを確認しよう。
使い始めると楽しくなってきてチケットをやたら切るひとがいる。粒度を合わせないと。
見積もりと一緒でチケットの粒度が難しい。アジャイルはall or nothingの世界
チケット管理システムに商用を使うメリット
リリースタイミングが明確、サポートがついてくる。証跡を残すなどワークフロー設定ができると可能。
ドックフーディング:アトラシアン社がJIRAを使っている。
チケット管理システムの導入効果
JIRA
- コミュニケーション精度が向上。抜け漏れがなくなる。
- 起票からデプロイまでの流れが明確
- 負荷分散の目安につかえる。
- 顧客とも円滑に
- 問い合わせや依頼の抜け漏れがなくなる
- ユーザ同士の会話が見えてくる
- 定例会はExcel出力して提出できる
- 課題(できれば嬉しいな)
Redmine
チケット駆動開発はアジャイルじゃないと使えない、わけではない。
ウォーターフォール型でもバグを改修するタイミングではとても有効。
ツールの導入で効果を出すために
- プロジェクトのはじめから使う。
- プロジェクト成功のための場につかう。全員がそこをみることが大事。
- 顧客に公開もする。とてもよい。
定期的な棚卸しをする。ゴミ箱にしない。放置されたチケット=プロジェクトの健康状態
自分たちで使い方を継続的に改善する★